ひどい頭痛だ。 「ガイコツ族は絶滅寸前だった。世界でたった一人残ったガイコツは……」 ――そう、私は創作中毒患者なのである。 このクスリに手を染めたのはいつ頃だったろう。初めは軽い気持ちで手を出した。やめられると思っていたのだ。 誰もが多感な思春期時代。私も例にもれず、厭世的な青春を送っていた。そんな私に「……すごく楽しくなるよ。一度試してごらん……ほら……」と悪魔が耳元で囁いたのだ。少女だった私は「NO」という勇気はなく、興味本位も手伝って、あっけなく魔の手に落ちてしまった。 自然とこぼれ出る言葉たちをノートに書き付けた。散文のようなものができた。目が眩むようなエクスタシーを感じた。俗に言う「フラッシュ」という現象であろう。 心身に及ぼす影響を考えるとやめるべきなのかもしれない。だが、もう手遅れなのだ。私はやめる術を知らないのだから。(了)
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