一寸法師とそのお椀

 

 日本人ならだれでも知っているであろう昔話『一寸法師』。彼はおわんの船と箸の櫂で旅に出るわけだが、おわんの材質は何であるかご存知だろうか。

 平安時代から鎌倉初期までのおわんは殆どがヒノキだったという。鎌倉中期になると、ケヤキのものも出始め、室町時代になるとヒノキは少なくなり、やがて姿を消したらしい。
 一寸法師は室町時代のお話だ。というわけで、最も可能性の高いのはケヤキのおわん。しかし、ヒノキの可能性も捨てきれない。

 私としてはケヤキよりヒノキの方がいい。ヒノキのおわんで旅をしたら、いい香りにつつまれているし、川からはマイナスイオンは出ている。ああ、癒しの旅。素敵だよ。
一寸法師
 ところで、現代で一寸法師のような「小さい人」が川を旅するのなら、どんな食器が似合うだろう。と考えをめぐらす。
 紅茶カップに乗った「ダージリン太郎」
 マグカップに乗った「ミルク姫」
 ビアジョッキに乗った「オヤジマン」
 あ……私、オヤジマンが一番好きかも……。

 養老の滝みたいにビールの滝があってさ。ジョッキに乗って、ビールの川を流れていく。飲み放題の旅だぁ♪ そんなだから、鬼にも勝てず、打ち出の小槌を持ち上げることもできず。

 ありゃ? なんか品の悪いパロディになってしまった。やはり小さな人は一寸法師で、青年。船はヒノキのおわんが一番良さそうだね。(了)

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